がん(ユーイング肉腫)治療記録&関連事項備忘録

100万人に1人と言われるユーイング肉腫(希少がん)の治療中のギリAYA世代♂です。同じ病気や、がんになった方の参考までに病気の治療記録と、病気関連の情報の紹介をします。基本的には自分が体験したことなどです。基本方針など詳しくは「このブログについて」をご覧ください。

治療記録6 重粒子線治療について(+診察~開始まで)

VAC療法後、Gラスターを注射した翌日、フラフラ状態で雇用保険説明会へと行く。

その後、重粒子線センターへ行き、重粒子線治療の開始までを記載して行きます。

 

重粒子線治療とは

※詳細と、全体の流れ含めて別記事にまとめました(一部内容重複)

 

ursusvirtus3.hatenablog.com

 

概要と経緯

放射線よりも粒子の重い重粒子線(炭素イオン線)を使って腫瘍を殺す治療

ユーイング肉腫等の骨軟部の腫瘍の場合(他の腫瘍もそうだろうけど)、切除しきれるものは原則的に外科的手術が一番良いとされています。

しかし、部位によっては切除できない腫瘍もあります。

その切除できない腫瘍に対して既存の治療では得られない好成績が出たことから、保険適用になったものらしいです。(骨軟部については2016年からみたい

いわゆる高度先進医療であるため、保険適用にならないと約314万円かかる

中曽根元総理の肝入りで研究開発がすすめられ、世界でも日本が一番進んでる分野らしい。(世界15か所しか重粒子線治療できる施設がないが、7か所が日本)

僕の場合、左肩甲骨全摘出か、全摘出でも切除しきれない可能性が高いため保険適用となった模様。

重粒子線治療の特徴(X線治療との比較)

重粒子線センターでもらった資料に記載されてるものから。

 

局所:照射範囲の腫瘍制御(再発しないこと)は約6~8割。ユーイング肉腫は放射線感受性が高いため、8割に近い方だと思うとのこと(事例が少ない)

 

ビームをより集中できる:病気を狙いやすく、周囲の臓器を避けやすい

腫瘍をより殺すことができる:X線と同じ線量だと約3倍前後の効果

 →この二つは、重粒子線の場合、腫瘍の部分で止めて出力を最大にできるという特徴があるかららしい(X線だと透過するので腫瘍回りや前後も影響する)

治療期間が短い:全16回で約4週間。陽子線や放射線だともっと回数多かった気がする。

照射中の自覚症状が楽:痛い・熱い・眩しいなどがない放射線はあるの?w)

広汎な病変は治療できない(~15cm前後まで)

 →転移がある場合も適用外になるらしい。(伝聞)

治療開始までに時間が必要。位置合わせに時間がかかる(1回30分~60分)

 

重粒子線治療の副作用

同じく、もらった資料から

皮膚/粘膜:日焼けのような反応

 →ほぼ全員でる。多くの場合は発赤、かゆみ・色素沈着程度

ただし手術後の創傷や植皮後の部位は強く反応が出やすい

神経障害:しびれや麻痺が生じ、長引くこともある。

特に腕神経や座骨神経、脊髄などは重篤なことがある。

→僕の場合、腫瘍が前方にも膨出してるので、腕神経に影響があるかもとのこと。

骨、間接に骨折や機能不全が生じることがある。

近い臓器がある場合には、照射に伴う影響(炎症・出血等)がある可能性

→僕の場合は、肺に近いため、肺炎や咳の症状が出る可能性。

 

治療の準備

固定具の作成と診察(12月4日)

重粒子線の場合(陽子線もらしいけど)、腫瘍のところで出力最大にするとか、なんか色々な都合上、治療中は基本的に動いてはいけないということで、固定具を作成しました。

基本的にはMRIとかCT撮るときの土台(以下、簡易ベッドと便宜的に書きます)みたいなやつに寝て照射することになるので、簡易ベッドの上に設置された謎の近未来的素材の上にうつ伏せで左腕だけ上げた状態で位置取りを行いました。(要は、左腕を枕にして顔を右に向けて寝たような状態。)

謎の近未来的素材は、水をかけると柔らかくなる性質があり、一定時間経つと固まるらしい。

そのため、位置確認したあとは、技師さんたちが長さ約1m80cmくらいある素材にひたすら霧吹きのようなもので水を掛け、中に水分が浸透するようにブっ叩くという先進医療とは思えないアナログパワーな光景が繰り広げられていました(笑)

そのような苦労を経て簡易ベッドに設置された素材の上に寝ころび、さらに上から熱い巨大はんぺんのようなものを上半身に被せられて型取りを行いました。

診察は、がんセンターで撮影したPET画像見せてもらいながら詳しい治療計画の説明と同意書へのサインでした。

CT・MRI撮影(12月6日。CT画像あり。苦手な人注意)

簡単な経緯

固定具作った2日後に再度重粒子線センターへ行きCTとMRI撮影

何気にMRI撮影は初だったので、音の大きさに驚きました(笑)

CTは、固定具を付けた状態で撮影(固定状態の微調整と、治療時の基準にするため)

固定具はホントにがちがちに固定されて、全く動けなくてすげえなと思いました(コナミ感)。

CT画像(腫瘍の画像なので苦手な人注意)

重粒子線治療終了時にもらった資料(の一部をスマホで撮影したもの)ですが、こんな感じの範囲で照射しましたよっていう画像です。色が赤に近い方が線量が多いとかなんとか。

僕の場合、左前の方にも腫瘍が強く集積していて、左側が膨れ上がってるのと肩甲骨が無くなってるか見えなくなってるのが分かりますね。

失業認定の手続きにあたって、資格試験受験することを決意

無事、失業認定を受けたけれど、僕の場合、月2回は就職活動か、それに類することをしなくてはならない。

可能であれば就職も考えているが、受給日数240日あるし治療完了日の目途はまだたっていないのでゆっく探したいところ。

※失業保険受給の手続きやメリット・デメリットは別記事ご参考に。

失業認定受けると国保の減額(や、限度額適用認定証の区分変更)があったり年金免除申請できたり費用面で良いことも。

 

なので配布された『雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり』を舐めるように見ていたところ、資格試験(自己の目的とする職業に資するもの)の受験でもOKとの記載を発見!

ハローワークの担当者に確認したところ、僕の場合簿記とかOKとのことだったので、早速簿記3級を申し込むことに。

重粒子線が12月20日から開始だったので、その前の12月18日に受験し無事合格。

ネット試験て便利やね。

※受験の経緯や合格体験記的なものは別記事ご参考に(準備中)

 

というわけで、12月20日から年末年始またいで年明け1月18日までの重粒子線治療が開始!!