がん(ユーイング肉腫)治療記録&関連事項備忘録

100万人に1人と言われるユーイング肉腫(希少がん)の治療中のギリAYA世代♂です。同じ病気や、がんになった方の参考までに病気の治療記録と、病気関連の情報の紹介をします。基本的には自分が体験したことなどです。基本方針など詳しくは「このブログについて」をご覧ください。

関連記録2 副作用について(脱毛、骨髄抑制、吐気など)

この記事では、抗がん剤で多い副作用について記載していきます。

抗がん剤治療においては、不安なことや辛いことは遠慮せず看護師さんや先生、支えてくれる人達に伝え、我慢しない事が非常に重要です。

なので、副作用についても、小さなものでもお医者さんや看護師さんに伝え、適切な薬を処方してもらうのが一番です。下記で僕が特に対策(薬)無いとか書いているものでも、対策薬などあるかもしれません(僕はあまり相談しないので)

 

下記事項は、基本的には、自分が体験している副作用が中心です。程度は個人差が結構あるので参考程度にご覧ください。

抗がん剤の副作用についての概要

抗がん剤の副作用については、入院後、事前に薬剤師さんに説明されます。

説明書に記載されている副作用自体はたくさんあります。

例えば手元にある資料だと、

オンコビン(硫酸ビンチクリン、VCR)

しびれ、脱毛、疲れ、便秘、風邪にひきやすくなる、吐き気等

・コスメゲン(アクチノマイシンD)

風邪をひきやすくなる、貧血、出血しやすくなる、食欲がなくなる、脱毛、吐き気、疲れ、口内炎

・エンドキサン(シクロホスファミド、CPA)

身体がだるい、出血しやすくなる、脱毛、尿に血液がまざる、排尿痛、残尿感、悪心・嘔吐、息苦しい、発疹、から咳、のどの痛み、口内炎

といったことが記載されています。

風邪がひきやすくなるとかは免疫力の低下(骨髄抑制)なんだと思います。

 

僕が経験している副作用は今のところ、吐き気(嘔吐)、倦怠感、脱毛、便秘、骨髄抑制、手先の痺れあたりです。

なので、主にこの6つについて記載していきます。(他副作用でれば追加していきます)

吐き気(嘔吐)

個人的には、吐き気がでるときは、口の中が薬っぽくなって気持ち悪い感じがするし、食べ物食べてもねっとりした感じで後味が非常に悪くなる。

IE4日目とかに、炭酸飲料を飲むと一時の素晴らしい爽快感を得られるが、その代償にしばらく口の中がめちゃめちゃ気持ち悪くなる(笑)

嘔吐について(サルトルではない)

10年ちょっと前に保険適用になった(開発された)制吐剤が効果抜群で、現在は抗がん剤の副作用で嘔吐することはかなり少なくなったらしい。(薬剤師さんからの伝聞)

そのため、お医者さんとかでもその制吐剤の適用後に医者になった人と、前から医者の人では抗がん剤治療に対するイメージが違うという現象が起きている(らしい)

たしかに、昔ドキソルビシン投与してたときとかは、点滴中ずっとマーライオン状態だった記憶がある(笑)し、吐くものなくなったら胃液吐いてたけど、今回は嘔吐は全くない。

吐き気について

個人差が結構大きい

個人的には7クール目まではVACでは(初回以外)吐き気はほとんど感じず、食欲が少し減るくらいだったけれど、がっつり吐き気が出る人もいる

IE中は、毎日抗がん剤点滴するのもあり吐き気が出ない人は基本的にいないと思う。

1~2日目は比較的楽で3日目からきつくなり4日目がピーク、5日目もきついけれど、抗がん剤終わりだから(気持ち的に)少し楽になる。という人が多いのではないか。

IEの場合、5日間終わると副作用はどんどん楽になっていき、7日目(退院日)には比較的普通の状態に戻る人が多い。

僕は毎回退院後にびっくりドンキーでチーズバーグディッシュ300gを食べる✨

吐き気(嘔吐)対策薬

アプレピタント抗がん剤投与1時間から1時間半前に120gの錠剤を渡される。あとは翌日・翌々日の朝にも80gの錠剤を1個渡される。たぶんこれが効果抜群の薬その1。

アロキシ(パロノセトロン)抗がん剤投与の開始時に点滴される。たぶんこれが効果抜群の薬その2。

ジプレキサ(オランザピン)→吐き気ある旨伝えると、寝る前に処方される。体温で溶けてしまうので、舌に乗せるだけでも良い。めっちゃ眠くなる。翌日の昼まで眠気が続く場合もあるので、IEの時丁度良い(時間を飛ばせるw)

効果に、精神安定と激太りって説明ネットでみたことあるけど・・・(笑)

ドンペリドン→頓服(とんぷく)薬。錠剤。そこまで重くない吐き気なら、食事前にこれ飲んどけばなんとかなる。

常識のない僕は、頓服薬ってなんやねんと思って調べたら、症状があるときに服用して良い薬のことみたい。一応、6時間くらいは間隔空けてねって言われた覚えがある。

他、吐き気対策

入院中においては、出されるご飯はきちんと食べなくてはという感覚は捨て、食べれそうなものだけ食べる(または、全く食べないで飲み物だけ飲むとか、コンビニ行ってアイス買って食べるとか、自分の食べられそうなものだけ摂取する)といったことが最大の対策ではなかろうか

ただし、フルーツは基本的に食べられることが多いので、カットフルーツ等を面会時に差し入れしてもらうと良いかもしれない(ちなみに僕に面会来る人はいないので自前で用意する)

僕はIE後半はもはや食事はあきらめ、フルーツかウィダーインゼリーが主体となっている。

骨髄抑制

概要

白血球の数値がガッツリさがる。人によってはほぼゼロになる。

おかげで傷とか治りにくくなる。放射線治療等のあとの皮膚炎とかも治りにくいし抗がん剤投与の翌週は悪化しやすい。

白血球のうちの好中球が減るとVS細菌力が落ちるので感染症にかかりやすくなる。

そのため、好中球の数値が上がらないと次の抗がん剤がはじまらない。

これは大体みんな起きる。というか、骨髄抑制起きない人はいないと思う。

対策薬

退院翌日に皮下摂取するGラスター。

他にグランという同じ皮下注射もあった気がする。

薬以外の対策

基本的には無いと思う。けど、白血球の数値が最も落ちるのは抗がん剤投与の翌週らしいので、その週は人込みへの外出や体調を崩すようなことはなるべく控えるのが良いかもしれない。

僕はあまり気にせず外出などしているが、基本的にはマスク着用+うがい手洗い+消毒は徹底し、人が少ない時間帯や、飲食店なら個室(半個室)、換気されているところを選んで行くようにはしている。

脱毛

概要

この副作用も起きない人はいないと思う。

初回VDC投与後2週間くらいすると一気に抜ける(時期が早いよ!)

バリカンは用意しておいた方が良い。

髪をすくと、全く痛みなくごっそり抜けるので逆に面白く、友達や家族に髪を抜くのを見せて楳図かずおの漫画みたいな反応をさせるのも良いかもしれない(笑)

全部抜けるまでは個人差あるが、VDCとIEそれぞれ1回やると大体みんな坊主かスキンヘッドに近くなるのではないだろうか。

個人的にはIEよりVDCの方が脱毛効果高い印象がある。

なお、髪の毛だけではなく、全身の体毛がなくなる。眉毛、まつ毛、鼻毛もなくなるので、人相は悪くなるわ、眼にホコリがめっちゃ入るわ、鼻水出だすとナイアガラ滝の如く出るわで大変になる(まつ毛や鼻毛ってちゃんとストッパーになってるんだね)

対策

髪の毛→男性か女性かで異なる。

女性は、医療用帽子でもオシャレに見えたりするし、ウィッグを楽しむのも良いと思う。ウィッグがリネアストリアを使ってる人が多い印象(提携美容室とかもあるらしい)。病院でもウィッグの資料置いてあったりする。

また、がん治療の人のウィッグ等の購入の補助金を設けている市区町村が多いので申請すると吉(たしか1万円くらい補助してくれる)

男性は、作務衣を買うと僧侶っぽくなって良い。男性用ウィッグもあるらしい。

僕は、夏はフルオープンスキンヘッドだけれど、冬はさすがに頭が寒くて中折れハット、ワークキャップ、ハンチング帽を購入した。

(ニット帽は暖かいがスキンヘッドだとなんか苦手)

倦怠感

概要

疲れたときの倦怠感みたいな感じが続く。重度になるとほんとうに怠さがきつくて起き上がれなくなる人もいる。

僕個人は、動けない程度ではないので、必要があれば動くようにはしている。

対策

栄養摂取と休養のが一番だけれど、抗がん剤治療をしていると体力がすごい落ちる。特にIEは1週間ほぼベッドなので退院後体力の低下を実感する。

なので、僕個人としては、退院後は動けるならなるべく動くようにするか、室内にいるときでも日中ベッドやソファーに横になるのではなく、できるだけ椅子に座ったりスタンドデスクで勉強や読書をするようにしている。

これが正解かは分からない。

便秘

概要

便秘。全く出てこない。困ったものである。食事を摂れる場合はなお辛い。

おそらく腸の動き等が低下している+抗がん剤に水分を取られている。

個人的には、VDC投与の週と、IE投与中は便秘になる。後述のマグミットの服用で今のところなんとかなっている。

対策

マグミット→便を柔らかくする薬。摂取しすぎると下痢になるので注意。毎食後1回1錠~2錠で処方されることが多いが2錠処方されたとしても、自身の状態に応じて1錠にするなどしたほうが良い。

僕個人としては、1錠で十分なことが多い。

コーラック→なんか赤い粒の錠剤。腸の動きを促進させる薬。入院中処方されるときは違う名前だったけど名前を忘れてしまった。市販薬だとコーラックと同じですよと言われたので、名前判明するまでコーラックと記載。

また、肉類などを減らす、食物繊維を多めにとるなども良い。

手先の痺れ

概要

手足の指先が痺れる。軽度であればピリピリするくらいだけれど、重度になると痛くて長時間のパソコン作業など指先を使うことはしんどくなるらしい。

僕は手先について軽い痺れがある。ただ、初回から悪化する感じはない。

対策

基本的には無いらしいし、治らない場合もあるらしい。(時間の経過をまつしかない)

ただ、一応指先温めると良いとか聞いたことはある(伝聞)

その他

肝臓の数値の悪化

大体みんな起きる。血液検査で状態をみてウルソという薬を処方されることが多い。毎食後1~最大3錠で、状況により錠数は変動。だいたいこれで維持か改善されているように思う。(伝聞)

しゃっくり

制吐剤の成分で起きることがある模様(伝聞)

薬の影響なのでなかなか治まらず辛い。

しゃっくりが出る旨伝えると、コントミンという薬を出してくれる(頓服薬。しゃっくり時に)。また、漢方薬もあるらしいので、症状が出る人は相談してみると良い。

 

ケモブレイン(ガンブレイン)

抗がん剤の影響などで思考がおぼつかなくなったり、記憶や理解力が低下すること

これに関しては、僕は特には感じないけれど、そういった副作用を感じる人も多い模様。

まあ身体に毒が入ってるんだから脳も回らなくなるよねという。

気のせいの範囲~明らかな認知機能の低下まで範囲があり、治療の影響なのか否かの判別も難しいので、なんかそういった副作用がある場合、客観的な記録を取ったうえで相談などすると良いのではないだろうか。

個人的には、衝動買いするときの理由付けに使っている(不謹慎)